きものを着るときに大切なことは、着る人に似あう色、デザインなど、自分らしさの表現です。お誂えすることで、お気に入りの一枚を手に入れてはいかがでしょうか。世界に1枚だけの、お誂えならではの楽しみがあります。
日本の伝統的染色技法
日本では古くから、色々な染色技法が生み出されてきました。ロウを用いるロウ染めや、絞り染め、友禅染、型紙を用いる型染など時代の必要性により、多様化して今日に至っています。現在は、数少なくなったそれぞれの職人さんの手によつて、受け継がれています。
染色工程
色々な染色技法がありますが、ここでは一般的な手描友禅の染色工程を簡単に紹介します。
■イメージデザイン
イメージを原寸の5分の1のヒナ形に描きます。1柄について2~3のタイプを描き、その中から選定します。時には色付けする場合もあります。
■図案作成
イメージデザインを元に、原寸大にて図案を描きます、仕上がりの色、染め方など創造しながら仕上げます。
■糸目糊置
もち粉、小麦粉などが主成分の防染糊をシブ紙の筒に入れ、生地に図案を元に糊描きします。
■彩色
イメージの配色を考えながら、色差しをします。単色から多色、ボカシなど工夫します。
■糊伏せ
地色を染めるため、文様の彩色した部分に、もち粉主体の糊で糊伏せします。地色が文様に入らないようにします。
■引染め
刷毛を使い地色を染めます。画像は、1度染めた後に2度引きして色の深みを工夫しています。
■仕上り
蒸して染料を定着させ、その後水洗をして余分な糊などを綺麗に取りのぞきます。しなやかな風合いと、イメージ通りの仕上りが生まれます。